The Dow Chemical Company BlackLine で手に入れた決算早期化の方程式
パット・ウィズロー 経理部長
ダウ・ケミカルが抱えていた課題
ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーは、世界各地に数百のグループ会社を展開している。それぞれ数千にのぼる取引を総勘定元帳に記帳しており、グループ全体で約 1,000 人の経理担当者が四半期ごとに 25 万件の勘定照合を行っている。
ダウ・ケミカルは、ある 2 つの要因によって勘定照合のプロセスに過大な負荷がかかるようになり、多少の問題は抱えながらも比較的順調に進められていた決算業務のプロセスを大きく変更しなければならなくなった。
要因1:特殊化学品メーカーのローム・アンド・ハースの買収
ーフォーチュン・グローバル 500 企業であるローム・アンド・ハース社は多くの子会社を擁しており、この買収によってダウの勘定照合の件数は大幅に増加することとなった。
要因2:大規模な IT プロジェクトの並行
ーSAP ERP 6.0 への移行に伴い、それまで使っていたメインフレームの SAP R/2 の複数あるインスタンスを段階的に削除するグローバルプロジェクトが始まっており、すでにリソースの大部分を勘定照合に割いていた同社の経理部門にとって、このプロジェクトはさらなる負担を強いるものであった。
また、大きな問題は、勘定照合の手順が標準化されていないことだった。照合用のデータは ERP からダウンロードした後、スプレッドシートに入力され、証憑類はファイルサーバやファイルフォルダに保存されていた。さらに各チームにはそれぞれ独自のやり方があり、各自でスプレッドシートをカスタマイズしていたため、勘定照合表が正しく作成されていることを確認したり、必要な証憑類を探したりすることは、管理者にとって困難なことだった。
同社は、スプレッドシートのフォーマットの統一や証憑類の作成ルールの整備など従来の手作業による照合プロセスを少し変更するだけでは、データの入力ミスなどの手作業ゆえの問題が解決されないと判断した。また、ERP のアップグレードによって会社全体の取引データを見ることができるようになるため、この状況を活かすためには、バインダーに綴じられた紙資料から情報を探し出すような仕事の進め方から脱却する必要があった。
BlackLineの導入経緯
ダウは、勘定照合プロセスの自動化が必要と考え、自動化ツールに求める 10 項目の要件を選定した。特に重視した項目は、導入スピードと使いやすさ、そして、主要な勘定科目での照合の準備や認証のタイムライン等の既存ポリシーとの互換性だった。さらに、従前のシステムである SAP R/2 とアップグレード後の ERP6.0 の両方との互換性も要件に含めた。
事業部門間でアップグレードの進捗にばらつきがあっても、影響を受けることなく、勘定照合の自動化を進めたいという意図があったからである。ダウは、複数のベンダーによる勘定照合ソフトウェアのデモンストレーションを受けた後、SAP の認定パートナーである BlackLine の導入を決定した。
BlackLine の勘定照合モジュールの自動照合機能も、ダウにとって大きな魅力となった。ダウが手作業での照合作業で設けていた様々なルールやポリシーと同様のものがすでに備わっており、システム導入の際に自動認証用のルール設定に時間をかけることなく、短時間で主要な勘定科目の照合を自動化することができたのである。
こうした理由からBlackLineを導入したダウ社では、導入後にどのような成果を実感しているのか。
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企業情報
業界 | エネルギー、原料、製造業 |
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地域 | グローバル |
ユーザー数 | Enterprise |
導入ソリューション | 勘定照合 |
業務上の効果 | ・内部統制の統合と自動化・標準化されたプロセスの実施・モニタリングとトラッキングの強化・節約した時間を分析に活用 |