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経理・財務スキル検定『FASS検定』受験者が回答!ー希望するキャリア・働き方の最新動向ー


FASS検定(経理・財務スキル検定)とは

FASS検定は、経済産業省が開発した「経理・財務サービス・スキルスタンダード(Financial & Accounting Skill Standard = FASS) 」をベースにした経理・財務分野における客観的な実務知識・スキルの習得度を測る検定試験です。日本CFO協会が経済産業省の委託事業として開発し、人材育成事業の1つとして検定試験の運営・実施を行っており、弊社は昨年からFASS検定のオフィシャルサポーターとしてFASS検討を受験される皆さんを応援しています。

経理財務に関連する資格試験としては簿記検定が有名ですが、FASS検定は簿記検定と比べてより実務的な知識を問うものとなっており、受験者へのアンケート結果を見ても、経理財務の幅広い領域での実務経験やスキルが問われる内容であることがうかがえます。

FASS検定受験者アンケート:受験して感じた感想(回答者数440:複数回答可)
FASS_exam.png

※画像をクリックして拡大頂けます

FASS検定公式サイト:https://www.cfo.jp/fass/fass_exam/
経産省の経理・財務サービス・スキルスタンダードについて:https://www.cfo.jp/fass/meti/index.html

■ブラックラインがFASS検定をサポートする理由

弊社がFASS検定のオフィシャルサポーターをつとめさせていただく理由は、ブラックラインの知名度の向上はもちろんですが、弊社のビジョンの中にある「全ての経理財務が経営の羅針盤となる世界を創る」という言葉の実現に向けて、ソリューションを提供するだけでなく、経理財務部門の人材育成を支援するという大切な目的があるからです。
 
また、FASS検定では前述の通り受験者にアンケートを実施しており、弊社としてもFASS検定を受験するような方々にどのような志向性があるのかを把握し、スキルアップを支援する上でどのような環境やサービスを用意するべきなのかを検討するために、以下の3点について質問をお願いしています。

  • 現在の仕事のやりがいについて
  • 将来のキャリアについて
  • 希望する働き方について

■検定受講者の志向性アンケート結果と考察

弊社からの3つの質問の回答結果はそれぞれ以下のようになりました。
なお、検定試験には個人受験と社内団体受験の2つの形式があり、各グラフでは両方の回答数の合計を表示しています。

  • 現在の仕事のやりがいについて
    FASS_round2.png

経理財務の仕事にやりがいを感じていると回答した方は「大いに感じている」と「感じている」を合わせると59%でした。
これは令和元年に厚労省が業種や職種を問わず広く実施した調査結果(※1)の「満足」と「やや満足」の合計の69%よりも低い数値となっています。

理由として検定試験の性格上、受講者が中堅クラスもしくはそれよりもキャリアの浅い方が多いと推測されるのに対し、下記に例示のような経理財務の仕事でやりがいを感じる機会の多寡が、職制や業務の熟練度によって大きく左右されるからではないかと思われます。

・経理財務の仕事でやりがいを感じるとき(例):

「経営陣と近い」「会社の経営を左右する意思決定に関われる」「会社や事業の全体がわかる」 
「専門知識が身につく」「他部門から感謝される」

※1:令和元年就業形態の多様化に関する総合実態調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keitai/19/
雇用形態別の統計となっており、本文では正社員の数値を引用

  • 将来のキャリアについて
    FASS_graph3.png

この質問では個人受験と社内団体受験のどちらも「経理パーソンとしての専門性を高めていきたい」
がほぼ同じ割合で最も多かったのですが、以下の選択肢では顕著な違いが見られました。

・経営/事業管理のスキルを高めていきたい:個人受験:21.1% 社内団体受験: 7.9%
・模索中                :個人受験:18.4% 社内団体受験:36.8%

個人で受験する方はある程度方向性が固まる中で、FASS検定によって自分の今のレベルや強み・弱みを把握し、
自分に何が必要かを明らかにしようという意図が感じられます。

  • 希望する働き方についてFass_graoh4.png

経理財務の今も昔も変わらぬ特徴である決算業務の多忙さが回答結果に反映されています。
そして、それと同じくらい「自己研鑽の時間を増やしたい」と思っている人が多い結果となりました。

続いて多いのが「事業支援や経営の意思決定への関与度を高めたい」ですが、これは個人受験が42.7% 団体受験が24.3%と、
前述の今後のキャリアに関する質問の回答結果と同様に個人受験の方に高い志向性が見られました。
そして、在宅勤務と外部との交流関連の3つの選択肢が続き、これらは受験形式よる違いはあまり見られませんでしたが、
25%~35%という数値は決して低いものではありません。

■ブラックラインとしての使命

3つめの質問は、「経理財務の働き方を変革する」という弊社のソリューションやサービスの直接的な目的に直結する内容なので回答結果が非常に気になるところでした。

BlackLineを導入したお客様のほとんどがその目的や導入効果に「決算業務の効率化と統制強化」や「リモート決算の実現」を上げている一方で、多くの経理財務のみなさんが「月末/期末の業務の高負荷な状況を改善したい」という声を上げていることに対し、まだまだ提案活動が不十分であることを感じます。

社外交流や自己研鑽を支援する活動として弊社では以下のような企業の枠を超えた交流の場を提供していますので、
こちらも内容の充実を図っていきたいと思います。

  • モダンアカウンティング実践講座の開催(※2)
  • クローズド形式での小規模なセミナーの実施
  • ユーザー会(BJUG=BlackLine Japan User Group)の運営

経理はもっと進化できる。
ブラックラインはFASS検討を受験するみなさまを、そして、FASS検定を受験されない経理財務のみなさまも、応援しています。


※2:2021年に実施したのモダンアカウンティング実践講座の概要は:こちら
   2022年度の開催予定は今後アップデートしてお知らせいたします。

今後開催予定のイベントは こちら からご覧いただけます。

<ライター>
yakata.jpgのサムネイル画像ブラックライン株式会社
ファイナンシャルエキスパート
屋形 俊哉

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