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決算時の財務諸表分析の実証性を高め、統制強化と合理化を実現する方法

How To Control, Validate & Streamline Financial Statement Analyses -BlackLine Magazine November 08, 2022

近年、欧米では決算プロセスの合理化や自動化に取り組む企業が増加しています。しかし、グループ各社の単体の財務諸表や連結財務諸表の分析は、正確性と完全性を検証し、内部統制を担保するという目的もあり、依然として手作業によって時間をかけて行われています。

なぜなら、各社の財務諸表が作成されるRecord-to-Reportのプロセス(※)は、ローカルレベルで記録され、検証されているため、勘定残高の変動を特定し、増減の理由を明らかにした上で連結処理に至る過程は個社ごとにサイロ化され、多くの調整を必要とし、非効率的な作業となるからです。

この非効率な作業は以下のようなステップで進められます。

  1. 本社での連結決算チームが、各社から報告された財務諸表のデータを連結会計システムや連結データの収集システムからダウンロードする(もしくはメールで個社から財務諸表データを受領する)
  2. スプレッドシートを使って勘定残高の増減を把握、分析する
  3. 勘定残高の異常な増減や予期せ増減の理由を各社に問合せをし、メールや共有ファイルなどを通じて増減の理由が共有され、必要に応じて勘定残高を調整する


こうした不効率な分析プロセスでは、リアルタイムでの分析やアドホックでの分析はほぼ不可能ですし、本社と子会社との間のコミュニケーションも十分に行うこともできません。子会社の数が多く、かつ子会社の所在地が複数の国にまたがり、様々な通貨で財務諸表が作成されるようなグループ会社の場合、このプロセスはさらに複雑なものとなり、以下のような問題が発生しやすくなります。

  • 例外的な事象や異常値を調査する時間が制限られる
  • 連結決算に関連するデータや情報の管理が煩雑で不効率になる
  • ヒューマンリスクが増大する
  • 連結決算プロセスが遅延する
  • 会計監査のプロセスが煩雑になり、多くの時間を要する


※Record-to-Reportのプロセス:企業の取引や活動のデータを収集して会計帳簿に記帳し、経営者や投資家などのステークホルダーに対して財務諸表やその他の経営情報を提供する一連のプロセス(詳しくはこちら

財務諸表分析の実証性を高め、統制強化と合理化を実現

ブラックラインはこうした課題を解決するためにBlackLine Financial Reporting Analyticsをリリースしました。BlackLine Financial Reporting Analyticsは、グループ各社の決算情報の詳細情報をリアルタイムに可視化し、グループ各社の財務諸表や連結財務諸表の分析と検証を可能にします。

Financial Reporting Analyticsは、当期末対前期末、予算/見込み対実績、IFRS対J-GAAP、J-GAAP対税務会計元帳などの様々な比較と差異計算を自動化し、連結財務諸表の増減/差異分析の完全性と正確性を担保することで、連結決算のチームやグループ各社の決算担当者は差異計算や調査・問合せ(問合せ対応)、調整処理などの作業から解放され、例外処理の対応やその他の優先事項に注力することができるようになります。

Financial Reporting Analyticsは、意思決定の迅速化と効果的なレポーティングを支援するため、連結財務諸表の表示、勘定残高の詳細情報へのドリルダウンや検証、増減額の把握や異常値の特定、記録を、いつでも、どこからでも実行することができます。

Financial Reporting Analyticsの特徴

ブラックラインの年次イベントであるBeyondTheBlack2022において、創業者であるCEOのテリース・タッカーは新しいソリューションを発表し、BlackLineがいかにして迅速な決算を実現できるかを提示しました。

統一されたデータと合理化されたワークフロー
ERPや会計システムからシームレスにイデータをンポートし、BlackLine内で総勘定元帳の勘定科目を貸借対照表や損益計算書の勘定科目に自動でマッピングし、勘定科目ごとに担当者、レビュワー等を割り当てることで、分析業務において統制され、合理化されたワークフローを実現します。

ドキュメントの一元化
財務諸表分析に関連する文書やファイル、コメントなどを勘定科目と紐づけて一元管理。分析業務専用のダッシュボードとレポートにより、ステータス、未完了項目、その他のKPIをレポートします。

分析業務の効率化と統制強化
スプレッドシートや電子メールを使用することなく、勘定残高の増減や差異を自動で計算し、予め設定したしきい値や許容範囲に基づいて、関係者に異常値をアラートします。

複数通貨対応
複数のレートタイプを使用して複数通貨で財務諸表データを自動換算します。

BlackLine Financial Reporting Analyticについて詳細を知るためには

財務諸表分析の業務プロセスをエラーの発生しやすい事後的なプロセスから、統制の強化と、よりタイムリーなインサイトの提供を可能にする事前予防的なアプローチに置き換えるチャンスです。Financial Report Analyticsについて詳細を知るために、ぜひ、弊社にお問い合わせ下さい。


本ブログは、本社が2022年11月8日に発行したBlackLine Magazineの日本語翻訳版です。原文はこちらをご覧ください。また併せて、BlackLine Financial Reporting AnalyticsのFAQ(グローバルサイト)もご参照ください。

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