決算
決算とは?
決算とは、会計期間における収益と費用を計算して損益を計算し、会計期間の最終日(決算日)時点の資産、負債、純資産の状況を確定する手続きです。決算では企業の取引や活動の仕訳入力と確認、リスクが高い取引の調整、貸借対照表の評価と勘定照合を通じた勘定残高の検証を行います。
決算の目的は経営者が自社の財務状態や経営成績を把握するとともに、株主や金融機関などのステークホルダーに経営状況を報告するために決算書を作成することであり、企業が決算を行うことは法律によって義務付けられています。
決算の手順はどのようなものか?
決算の手順は企業によって異なる部分もありますが、おおむね、次の重要な手順で行います。
- 当期の取引を確認して仕訳入力する
- 調整前の試算表を作成する
- 資産や負債の実施棚卸を行い、帳簿残高と照合する
- 決算整理仕訳を入力する
- 試算表を最終確定し、決算書を作成する
- 取締役会・株主総会で承認を得る
決算書には貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表など主に5つの書類があり、中でも貸借対照表と損益計算書、キャッシュフロー計算書は財務三表と呼ばれ、重要視されています。
経営者が経営判断を行う上で、決算書の数値を用いて経営状況を多角的に分析することは有効であり重要です。また、株主などのステークホルダーにとっても決算書は重要な判断材料となります。
FAQ(よくある質問)
決算の目的は何ですか?
決算の目的は、経営者が自社の財務状態や経営成績を把握するとともに、株主や金融機関などのステークホルダーに経営状況を報告するために決算書を作成することです。また、支配従属関係にある2社以上の企業集団からなる企業グループの場合は、連結財務諸表を作成します。
決算には、一般にどれくらいの時間がかかりますか?
決算にどれくらいの日数を要するかは、企業規模や業態、業績など様々な要素が関わり、企業によって様々です(※)。
※日本取引所グループ・上場企業の決算発表予定日:
https://www.jpx.co.jp/listing/event-schedules/financial-announcement/index.html
また、デジタルソリューションの活用状況によっても影響を受けます。ERPの導入によって取引の発生から帳簿へ仕訳入力されるまでのプロセスは効率化されますが、勘定残高の検証や決算整理仕訳の入力、監査対応など、決算処理の多くが手作業に依存しています。決算作業の自動化ソリューションを導入することで、決算処理も時間が短縮され、手作業による抜け漏れや誤処理もなくなり、企業の経理財務部門は自信を持って、決算処理を完了することができます。
決算業務には、どんな課題がありますか?
決算処理の多くが手作業に依存するため、経理担当者は決算業務に多くの工数を費やし、その作業が深夜にまで及ぶことも少なくありません。一方で、経営者や株主からは決算の早期化を要求され、会計基準の国際化への対応も重なる中、多くの企業において決算の正確性とスピードの両方を担保することが困難な状況にあり、決算品質の面で大きなリスクを抱えています。また、決算業務の属人化も、経理人材の流動性の高まりやコロナ禍を契機としたリモートワーク対応によって、そのリスクが顕著になっています。
BlackLineによる決算業務のデジタル化
決算の正確性とスピードの両方を担保するために、BlackLineのソリューションがどのようにして決算業務を効率化し、標準化するのでしょうか。関連する資料をぜひご一読ください。